言葉に花、羊に羽


きみがぼくに語りかけるとき
その言葉からは春の香りがする
たぶんあの古い詩を聴いたから
喜びと同時に憂いも感じる
あの詩

路上に落ちた花びらを拾う
小さい女の子
その佇まいが その仕草が
いつまでも瞼に浮かぶよ
頭の遠くの方で
音を奏でる

曲にはならないかもしれないけれど
羽が宙をゆらめくように
鳴り続けているんだ

ぼくに聴こえる音
きみにも聴こえているのかな?

きみが頷く
そのとき

ぼくらは融け合う

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